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信頼関係に基づいた購買業務

――コミュニケーション能力を駆使し、グローバル展開へ――

生産管理部 購買グループ長 神山 雅文

購買業務とはどんな仕事でしょうか?
漠然とした皆さんの印象では『選定された部品を注文するだけ』ということではないかと思います。
そこで、ここではもう一歩踏み込んだ購買の実務をお話ししますので、少しでも興味を持っていただけたら嬉しく思います。

多面的なコミュニケーション業務

大筋の購買業務は、生産計画に基づき資材の数量や品質、発注のタイミングを検討し、より品質の高いものを、出来るだけ安く、納期をコントロールしながら仕入れ、更には生産の無駄をなくして効率向上に尽くす事です。
日々の業務は、取引先との価格交渉、社内ステークホルダーとのコミュニケーション、データ分析、リスク管理、サプライヤーのマネジメント、新規取引先からの売り込みの対応など、多岐にわたります。
よって、購買担当には様々なスキルが求められます。

・対外折衝能力 ― 価格・納期の交渉、発注書発行の事務、品質評価、取引先評価
・社内折衝能力 ― 納期調整、新技術の伝達、部品の受入、検収確認、請求書の受領
・幅広い知識  ― 業界動向、新技術、競合他社動向

決め手はモチベーション

これら担当者の裁量が大きい購買業務においては、担当者のモチベーションを維持し続けることが、高い成果を上げていくのに不可欠な要素です。
バイングパワーを使った強引な交渉を想像することもあるでしょうが、やはり共存共栄を基礎として、仕入先との相互の信頼関係を構築し、真の利益を確保することが大事だと考えております。

永遠のテーマである「コストダウン」…そしてグローバル展開

日本経済が地盤沈下し景気が悪化すると、いち早く実施することがコストダウンだと思います。
日々、サプライヤーとの折衝を交え、良質で低価格の物を模索するのは当たり前のことですが、国内メーカーからの購入では「価格」に限界があり、ある意味底を打った様に思われます。 今、最も注目しているのが海外製品です。 中国、台湾はもちろんの事、イスラエル、ルーマニア、ブラジルなど中東、欧州、南米、世界各国の部品にアンテナを張り巡らせ、国内では実績の少ないメーカーや商品でも、仕様規格が一致し、かつ品質に問題ないものは採用しております。
重要かつ高精度が要求される部品に関しては、国内メーカーの物を採用しなくてはなりませんが、それ以外の物に関しては海外製品を採用するということから目を背けることができなくなっているのが現実です。事実、継手・モーター・軸受・ステンレス製ボルトなどを実際に採用し、機械に組み込み出荷され、問題なく稼働しております。

その反面、海外製品を採用するにあたり様々なリスクも生まれてきます。
品質の一定化、納期管理、輸送コストなど国内では有り得ない問題が浮上することがあります。

しかし、この様なリスクをできるだけ低く抑え、いかに的確に調達することが出来るかが、これからの購買の力量の発揮どころではないかと確信しております。
今後の購買業務を今以上にますますグローバル展開をはかり、より良い部品をより安く仕入れ、お客様のニーズに応えた製品造りの一翼として貢献して参りたいと思います。